ロリダ

Dracaena rorida

(Lavranos 23319)

原産：ソマリアの首都モガディシュのあたりらしい（発見箇所標高128mとういう記述あり）

葉の形：丸々とした太い葉が少しカールがかった扇状になる。葉先に少しキューティクルを感じる。

葉の柄：葉の外側に細いラインが複数流れる

人気度：この道に足を踏み入れた者はみんな持ってる

育てやすさ：とんでもなく簡単

クセ：形の整ったものが人気。成長は遅め。人気だが一株持っていれば満足される方が多いが、ポテンシャルは名声以上にある。子株が吹きにくい。

こちらは商品ではありません。

日本人に人気なロリダ。

キング・オブ・サンスベリアとか紹介しているサイトもある。

個人的見解では、今よりももっとマイナーな時代から運営してくださっているサンスベリア界で超有名なサイトで

ロリダを王様、ピングイキュラを女王と思っていますと紹介していたのを誰かがコピペして、さらにそれを誰かがコピペして

こんにちではキング・オブ・サンスベリアと呼ばれているんじゃないかな、と思う。

小さいうちから形の整ったものが人気で高価。

長い目で見れば、成長と共に整ってくるし、下葉は外れるので形が崩れていて安いからと言って、劣っているというわけでない。

（揃っているに越したことはない）

人気品種だが一株持っていれば満足される方が多い。

ただ実は個人の育て方が顕著に現れる種だと思う。

水の量。光の当てる方向、強さ。冬の温度、断水の有無。

それらによって葉の長さ、数、密度、向き（曲がり）が変わると思っていて

私が育てる場合は

水多め、育成ライトの育成（一方向からの光）、冬は加温していないが寒くないので成長は止まらない。

その環境だと、葉は長く太く、密度は少なく、ライトの方向に内向きになっていて、葉は1年に2枚〜0.5枚（成長と共に葉が長くなる分、枚数は減る）。

何が言いたいかというと2株、3株育てる、いや、仕立てる、ということをしてみてもいいんじゃないか。ということ。

もう一つの例ではお客様で、素焼き鉢（乾きやすい）、冬は断水気味（北海道なので）、通常時も完全に乾いてから水やり、ライトはバーレル18w→ヘリオスという環境だったというロリダは

私のとは別の品種じゃないかという仕上がりだった。

葉は短く細かく、密度のある仕上がりで1年で3〜4枚はが出たという。

こういった例を交えて考えると、自分の好みの姿に合わせた仕立て方、、、したくなってきませんか？

とんでもなく状態の悪いものを買わない限り、発根は容易かつ主根がしっかりしていて木立仕立てもできる。

寒すぎる、暑すぎる地域ではわからないが、当店神奈川県厚木市で育てていて腐ったことはない。

輸入時に調子を崩したこともない。

かなり強い品種だと思う。と、いうか弱い品種の方が少ない。

エーレンベルギーと同種だと言われたりするが、葉の模様的にも明らかに違うので

当店ではサムライなどとは別種として扱う。

もしかしたら私たちが手にしているロリダが選別された園芸品種として普及された品種なのかもしれないが、

そんなことを気にしていたら普及された原種【系】なんぞ紹介できないので気にしないことにする。

ロカリティとかそんなんも気にしない。

植え付ける際に気を付けるポイントだが、下葉が土に接して枯れる場合があるので、主根がしっかり残っているのであれば気持ち浮かせてあげたり、水を含まない化粧砂を使ってあげると良い。

バランスが悪いなら、石を噛ませるのも良いと思う。

育てるポイントは、水やりは上記の通り、仕立てることを意識してあげたいが、意外と水切れからの深いシワが入りやすい。

そのため化粧砂を使う人は土の乾きが目でわかりにくいので、ある程度慣れているか、一度シワを入れて勉強することになる。

育成ライトで育てている人は片側だけ当てたり、正面から当てたりすると形が曲がってしまうので、成長してる葉の方向から当てるように注意したい。

初心者に人気な品種だと思ってしまっているベテランの方にこそ、今一度

初心者の頃にはなかった今の設備や技術で仕上げてみたり、

初心に帰って育ててみたりしても面白い品種なんじゃないかと思う。

写真補足

1〜4枚目：今まで入荷した株。

5枚目：個人株。深いシワが入っている。葉の根本が焼けている。極度の水切れの状態。このような株を何の説明もなく販売している店や個人には注意したい。

6枚目：水やりをしっかりして状態も回復し、成長した姿。しかし新葉についている焼けの痕が痛々しい。

7枚目：成長した姿。ロリダは成長が遅いと言われだけあり、成長に気付きにくい。こまめに写真や記録を残すことをお勧めする。植え替えを4年ほどサボったので後半は成長が遅くなっている。またLEDの光量も落ちている。

8枚目：お店で育てている株。今は写真左側よりHasu38を照射している。成長する葉に合わせてライトの方向に鉢を回転させている。